15年位前 水田に隣接した大型家具店の駐車場で当時お付き合いしていた彼女と別れ話をしていた。「転勤するからもう無理」とかグダグダ言い訳する私男。話は長引き深夜に。。。
車の中から前方をボーッと見ていたら時折暗闇に光る物が見えた。沈黙が続く中別れ話に嫌気が差しそっちを凝視する私男。光と同時に金属音がしている事に気が付く。電動工具で金属を切断する時の様な音に異常を感じ車を降りた。
「ちょっと話終わって無いけど?」憤慨する元彼女の話を遮りつつ暗闇を探る様に見入るとそこに一台の車が見えた。
私男「あれ、ヤバい?よね??あの車から火花出てる。」
元彼女「そんなのどうでも良い。別れは不要。」
私男「少なくとも30分はあの状態。見てくる。」
元彼女「ちょっと最低、逃げるな屑」
私男は元彼女を無視して車の方に
次に続く
本日のピックアップ(=゚ω゚)ノ
駐車場から1メートル位下がった水田の中程にその車はハマっていた。しかもタイヤのゴムが無くなりホイールが水田の土(稲刈り後乾いた水田)と擦れ火花が散っていた。
暗くて見えなかったけど周囲に煙が立ち込めていた。
更に近寄ると車内で人が動く気配。車内も若干煙が入り込んで居る様子。
元彼女のところに戻り状況説明し119番で消防出動要請を頼むもされた。
理由は厄介事に巻き込まれたく無いとの事。
元彼女は仕事柄119番は何度か経験ありで事情聴取が面倒との事。
その間もホイールが火花を上げ続け車後部の煙が濃くなっていた。
続く
私男「人が乗ってる。その人を降ろさないと危命に関わる」
元彼女「そんな危険な状態なら私男が行くべきではない」
そんな事を言い合いながら水田の中の車を見ていた。
火花を散らしていたホイールは摩擦熱で赤い円を暗闇に描き出している。アクセル踏みっぱなしの様だ。
私男「人だけ降ろす。近くにあるコンビニに駆け込んで119お願い!」
と言って救助に向かった。
車に近づくと鼻を突く様な煙が車の後部を覆っていた。
助手席側のドアに手をかけノブを引く。開いた!
私男「降りて!降りて!車燃えるよ!」
運転手は泥酔なのか?首の座っていない赤ちゃんの様な動き。その時外が一瞬明るくなった。
タイヤハウス付近に炎が見えた。
私男「爆発するので降りて下さい!車から火が出てますよ!」
続く
運転手は状況を理解出来ない様でシートベルト締めてハンドル握ったまま。
私男「なんでもいいから降りてー!」
と叫びながら少し燃える車から離れる事にした。ガソリン引火で西部警察の車爆発シーンが頭に浮かんだ。
運転手はふらふらユラユラしながらシートベルトを外しドア開けて降りた。
助手席側から運転席側に回ろうとした瞬間車のトランクルームのドアが開き火柱が上がった。
爆発爆発と焦りながら運転手を見ると私男よりも先に車との距離を空け逃げていた。
そこに元彼女とコンビニ店員さん登場。
火柱があっと言う間に電信柱の高さを超えた。
続き
続き
消防のサイレンが聞こえた。コンビニ店員さんは誘導の為コンビニに戻った。
元彼女と私男は20メーター位離れて居る所から燃える車を見ていた。火は消防車の放水であっさり消えた。爆発は?とどこかで期待してたのに。。。
鎮火して直に消防の方が
「運転されてた方はどなたですか?」
と聞いてきた。私達では無いと伝え出火前に車から降ろした事も伝えた。
車放置して逃亡したみたい。通報者じゃ無いから後は帰って良い事に。
コンビニ店員さんに礼を伝えに行ったんだけど泥酔した運転手はコンビニでタクシー呼んで帰ったそうな。
事情知らない他の店員さんが対応したそうです。
命がけで人助けしたけど誰からも謝辞なし。
ありがとう と誰かに言って欲しかった。
元彼女とはその日を最後に転勤で自然消滅。
グダグダ書いたけど終わりますね。
お礼を言ってほしい気持ちわかるよ
君は頑張った、かっこいいよ
元彼女は今の嫁ですなんて展開期待してすまんかった
この記事へのコメント
別れ話の最中としても相手を屑呼ばわりするようなんとは別れて正解。
そんな飲酒運転する様なゴミは見ゴロしにしといた方が良かったな。