もう四半世紀も前の話。
当時20代前半の俺は埼玉県某市に一人暮らし。
その日、昼過ぎに最寄り駅の長い階段を登っていると、
上から降りてきた20~30歳位のお姉さんがいきなりふらつき倒れ、
蒲田行進曲のように階段を転がり落ちてきた。
転がり落ちるお姉さん、俺の横を通り過ぎて30段以上落ちたところで止まった。
お姉さんは倒れたままピクリとも動かない。
周りが固まる中、いち早く我に返った俺は「救急車!」と叫んでお姉さんの元へ駆け下り、
他の人が救急車とお巡りさんを呼びに走ってくれた。
お姉さんの様子を見てみたが、どうやら意識がないようだ。
これは頭を打ってる可能性があるなと思った俺は、
お姉さんを動かさないように他の人達と会話してそのまま救急車の到着を待つ事にした。
しばらくしてふと周りを見ると、駅の階段には野次馬の群れが溢れかえっていた。
皆さん、まあ楽しそうなこと…。
数段上には小学生数人が腰を下ろして笑いながらこっちを見下ろしている。
イラッと来た俺はそのガキ共を追い払う。
そいつらはまぁいいんだ。所詮何も分かってないガキだから。
許せなかったのはちょっと離れたところに居た30~40代程のババア。
幼稚園児程の子供を連れて、出っ歯むき出しでニヤニヤして見てやがんの。
俺はブチ切れそうになったんだが、そこに救急車到着。
お姉さんが無事搬送されるところを見届けた後、俺は電車に乗って目的地へ向かった。
電車に揺られながら、俺の心は荒れ狂って
「あそこで楽しそうに野次馬やってた奴等、全員呪われちまえ!」って毒づいてたよ。
その後、お姉さんは俺の嫁…には残念ながらなってない。
それどころかその後どうなったかさえ知らない。
見ず知らずの相手の事を問い合わせるのも気が引けたので。
お姉さんが今も元気に暮らしてたらいいな、とUターン先の空の下で願ってる。
スッキリしない結末ですまんかった。
書いてて思ったが、結局俺ほとんど何もやってなかったなw
本日のピックアップ(=゚ω゚)ノ
好い人だね
良い行いは時間を超えて帰ってくるよ
情けは人の為ならずだ。
とっさに判断して救急車呼んでくれた、良い人だ
この人、文字通り救急車を呼んだんだよね
実際に救急に電話して救急車手配したのは別の人
取り巻きを静かにさせた訳でもなく救急や警察手配した訳でも介抱した訳でもなく
ただ単に「救急車!」と叫んだだけ
>>647
そうだよ。だから俺何もやってないって書いてんじゃん。
あとな、お前一つだけ間違ってるわ。
俺呼んだ事あるんだよ、筋斗雲。
全然来てくれなかったんだが、呼び方間違ったのかね?
この記事へのコメント
事故時にはそうやって周囲の人を巻き込んで「手伝う人、当事者」を増やした方が良いから正解に近いよ。
俺が教わった事故時の指針マニュアルにも似たようなことが載ってた
電話は別の人に頼んで、容態急変しないか呼吸大丈夫か観察していたり事故時刻確認だったりやることはいっぱいある
傍観者になりがちな周囲の人に役割お願いする事でより素早く物事進む
周りでただ見てるだけの人も傍観者じゃなくなって、自分に何かできないか考えだして行動し始める