長いですが、お付き合いのほどよろしくお願いします。
かなり昔。まだインターネットがやっと普及しはじめた頃の話。
俺が大学生の頃、やっと我が家にもインターネットがやってきた。
当時はまだ光回線なんていう結構なものはなく、ダイヤルアップ回線が主流。ブログだのSNSだの2ちゃんねるだのも登場する前で、個人のホームページが大部分。
特定の作品やアーティストのファン同士の交流はファンサイトの掲示板かメーリングリストが主流だった。
そんな中、俺はとあるアーティストが好きで、そのメーリングリストに参加した。
そのアーティストは、万人が知っているわけではないが、誰もが一度は聞いたことのあるような曲をいくつか作って歌っていて、万人受けしないかわりに根強いコアな
ファンが付くようなアーティストだった。そのぶん、ファンは、特にそのメーリングリストの参加者はそのアーティストを教祖のように崇めているところがあった。
普段は参加者はみんな穏やかでいい人たちだし、オフ会に参加したときには実に和やかで楽しい時を過ごせた。しかし彼らは少しでもそのアーティストに批判的なことや
嫌なことが書かれたり、メーリングリストの主催者の意に反することが書かれたりするとものすごく荒れることがあった。
たとえばいつだったか、しばらく書き込みがないときに「誰も書き込んでないようなんで御挨拶程度に書きます」と書いた人が主催者に「そんなことで書き込まれるのは迷惑だ」
と怒られたことがあった。それに追従するかのように批判的な書き込みが山のように寄せられる。他にもわりとどうでもいいことを巡って荒れることもあった。
荒れたメーリングリストを見るたびに、俺は「なんだかなー」と思いつつ、厄介ごとには触れないでおこうと静観していたのだが、そんなある日、事件が起こる。
続きます。
本日のピックアップ(=゚ω゚)ノ
それはそのアーティストのライブが間近に迫ったある日のこと。
みんなが「楽しみ」と盛り上がっている中で、「マナーを守ってきちんとライブを楽しもう」という意見も多々あった。まあ、それは当然のこと。
しかし、ある人が「自分はライブを録音してるが、そんな自分はライブを観る権利はないということか」と書き込んだ。
今思えば、これは確かにライブを間近に控えて盛り上がってる人たちに水を差すような発言だし、荒しだと思う。
普段の俺ならばこんな書き込みには触れないのだけれど、荒し耐性もなく、ライブを間近に控えて舞い上がっていた俺は思わずこう返信してしまった。
「ライブの録音は法にもマナーにも触れることだし、それはちょっとよくありませんね。こんどからはやめましょうね」
そしたら叩かれた。俺が。
くだんの書き込みをした奴は日頃から楽しい雰囲気に水を差すようなことばかり言っていて、俺も快くは思っていなかったし、普段は返信もしないのだが、このときばかりは
魔が差したとしか言いようがない。
これはまったく俺の落ち度なのだが、主催者からは「奴の書き込みに反応しないように」というお達しがあったという。しかし、俺はなぜかその主催者からのお達しを見ていなかった。
おそらく毎日届くダイレクトメールと紛れて間違って消してしまったのではないかと、今では思う。重ねて言うが、これは俺の落ち度だと思う。
とにかく、毎日のように俺に届く罵詈雑言の嵐。
普段から「マナー」だの「心の豊かさ」だのと言ってる連中が手のひらを返して「好きだからって何をしてもいいのか」だの「お前のせいで」だの、しまいには「タヒね」となぜか俺に言ってくる。
いつの間にか、みんな俺まで一緒になって録音だの録画だのという違反をしているかのような論調になっていた。
ある人は俺に「お前のような奴がジョンレノンを殺したんだ」とまで言った。
俺はいつの間にか筆が滑っているといけないと思って自分の投稿を読み返してみたが、ライブの録音や録画を肯定しているような発言はない。むしろそれを諫めているはずなのに。
細切れになってすみませんが、もう少し続きます。
しかし、青二才な上にネットにも不慣れだった俺は毎日押し寄せる圧倒的な言葉の暴力に抗うことはできず、反省文を投稿するも今度は「句読点がどうの」「一人称がどうの」
「言葉尻がどうの」と文句を付けられ、しまいには「反省してない」とさらなる叩き。場を収めるための反省文がかえって燃料の追加になってしまった。
さらに悪いことに、この話が当のアーティストの耳に入ってしまい、ライブ当日には係員から「録音や録画は一切禁止」という異例の口頭での注意があった。
こちとら肩身が狭いったらありゃしない。もちろん、それも俺のせいらしかった。
それでも、中には冷静な人がいて、ごく少数だが俺に励ましのメールや擁護のメールを送ってくれたことはありがたかった。しかし、この炎上は一ヶ月以上続き、その後も折に触れて再燃することがあった。
ともかく、不特定多数の人からの悪意を大量に受けることに慣れていなかった俺は(慣れてる人はそうそういないと思うが)たいへん落ち込み、ロムは続けるものの書き込みは一切やめた。
その数ヶ月後、それが原因ではないが、そのメーリングリストは閉鎖となった。しかし今でも俺が今までインターネットにかかわってきた二十年の中で最大の事件であり、今でも小さなしこりとなって残っている。
これは蛇足かもしれないが、同志が集まり、議論や意見を交わすことで思想が純化され、敵を見つけて非難することで一体感を得る。
きっと連合赤軍はこうして仲間をリンチして殺したんだなと、少し後に当時を振り返った俺は思った。
アーティストの特定は勘弁してもらいたいが、坊主が憎いからといって袈裟まで憎いわけじゃないので、当時ほどの熱烈さはないが、今でもそのアーティストは好きで、たまに聴いてたりカラオケで歌ったりする。
アーティストに罪はない。
読み返すと要領を得ず、わかりにくいかもしれませんが、とにかく、俺の書き込みがどういうわけか意に反する解釈をされ、めちゃくちゃに叩かれたお話だと思ってください。
中間オススメ(*ノ・ω・)ノ⌒。ドゾ
メーリングリストでそういうことはよくありましたね
1人いきり立った人が現れて荒らし同然でめちゃくちゃにしたり暗黙の了解がいつの間にかできていたり
それでメーリングリスト自体が過疎化して無くなったということもありました
ただしその頃のネットはみんなの手作り感があってたのしくもありました
>>636
>きっと連合赤軍はこうして仲間をリンチして殺したんだなと、
読んでる途中でそう思った
精神的につらい思いしたのはよく伝わってきたわ。
ありがとうございます。
実際、メールを開いて自分に宛てた大量の罵詈雑言を見た時には春も終わり頃だというのに体中が寒くなって鳥肌が立ったことを覚えています。
ひどい話だね
どれだけ楽にいられるかに尽きる、と
その管理人みたいなことをやっている自分は思う。
マニアは口ほどにはお金出さないしね。
引用元: https://medaka.5ch.net/test/read.cgi/kankon/1490629261/



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